本家ネタ

ロバタローと名付けられた馬

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※この記事は、競馬伝説のプレイヤー向けです。


2XXX年、競馬界は大きな変化を遂げていた。

100%という驚異の受胎率を誇る生産手法に、季節を問わずに種付けが行われる牧場。
生物化学の最大手である柏木グループが発明した様々な技術と手法によって、
競馬界は競走馬生産革命の時代を向かえた。

年がら年中産みだされては、数か月足らずでデビューできるまでの体に成長する競走馬。
柏木グループの技術が不可能を可能にしてしまったことで、
空前絶後の速さで競走馬の価格破壊が発生したのである。

それにともなって、馬主資格の取得ハードルは大幅に低下。
馬主というものは、特別な存在にのみ与えられる称号ではなくなってしまった。

馬主資格が容易に取得できるようになったことで、競走馬は誰でも買えるモノとなった。
川村グループが競走馬管理の大幅なコストダウンに成功したことも相まって、
馬は格安で購入できて管理もできる量産品へと変化。
まさに、馬主の基本無料時代が到来したのだ。

そして、基本無料の波は、競走馬の大幅な増加という弊害をもたらした。
大量生産品となった競走馬で利益を出すため、牧場は生産しては投げうるという経営戦略を実行。
数多くの馬主が大量に生産される競走馬を際限なく買い受けるようになり、
馬がそこらじゅうに溢れ、レースでは除外が頻発するようになった。

もはや、従来の競馬体系では、レース数や登録の準備が追い付いていかない。
問題が山積みとなってしまった競馬運営は、基本無料の波の前に機能不全に陥ってしまったのである。


そこに救世主のごとく現れたのが、通称G(ジー)と呼ばれるグループであった。
入山と呼ばれるリーダーを中心としたGは、競走馬生産革命を起こした柏木グループと
管理費を格安にした川村グループの両者を取り込むことに成功。
その勢いのままに、難題といわれていた競馬運営問題に着手していった。

そして、わずか数週間という驚異的な速さで、Gは競馬界に再び秩序をもたらした。
競馬場単位での馬主管理システムや独自通貨の発行などの斬新な手法によって、
独自の競馬経済圏を確立することに成功したのだ。

こうして、競馬界は基本無料となった馬主たちが跋扈する戦国時代へ突入。
Gグループが運営権を掌握する中、競馬は伝説の時代を向かえたのである。

これは、そんな競馬伝説時代を戦い抜く1頭の馬の物語である。

ロバタローと名付けられた

第1幕 馬名が決まりました


競走馬生産革命以降、大量の馬が見受けられるようになったトレーニングセンター(通称:トレセン)。
そこでは、朝から夜まで多くの馬が週二回の調教をこなしている。

あちらこちらを見ても馬だらけ。
革命以前の時代とは違い、必死に探しても自分の馬が見つからない程の混雑具合である。

だが、その混雑の中でも、ひときわ目を引く馬がいた。
光り輝く黒く雄大な馬体とそこから繰り出される力強い四肢。
そして、グイグイと他馬を抜かしていく圧倒的な加速力とスピード。
遠くから見てもわかるほどに、圧倒的な存在感を放つ青鹿毛の馬がいたのだ。

母はゴウセイッテステキで、父はヘロナスル。
青鹿毛の馬の正体は、入厩したばかりの名もなき二歳馬。
伝説時代の競馬界をリードするTすけ氏が選んだと評判の逸材であった。

Tすけ氏は、中山ブロックでのし上がることで、伝説時代に名を轟かせている馬主だ。
片手で数えられるほどの者しか得たことのないレベル35という最高名誉を取得するなど、
その馬主としての業績は計り知れないといわれている。

青鹿毛は、その様な偉大な馬主がアスコットブロックの競馬界を討伐するために選び抜いた馬。
いわば産まれた時から大きな期待をかけられていた存在であり、
入厩したばかりの調教で注目を集めることは当然のことであった。

調教をこなす中、青鹿毛に乗っていた調教助手のAからは思わず笑みがこぼれた。
迫力のある動きに、周囲の騎手たちも思わず振り返り、身震いする。
将来はGⅠ戦線で驚異となることは間違いない。
周囲に関係者にそう直感させるほど、青鹿毛の馬はすさまじい威圧感を放っていた。


満足のいく手ごたえを感じたAは、青鹿毛を止めて馬房に引き上げにかかった。
名一杯の併せ調教を週に一本こなした後は、すぐさま調教を切り上げる。
それが伝説時代では定番となっている調教スタイルだ。

Aが下馬して青鹿毛を厩舎に戻そうとする際、
厩舎に向かって怒鳴り声をあげているものが目に入った。
ああ、いつもの奴だなとAが思う。
怒鳴り声の主は、もはやトレセンではおなじみとされている要注意人物のS氏であった。

Sは、「永遠の青」と呼ばれるレジスタンスグループの一員と目されている男である。
伝説時代の競馬運営は、悪く言えばGグループによる独裁によって成り立っている様なものだ。
それゆえ、Sのように運営の独裁に反発する者も少ながらず存在するのである。

「永遠の青」は、結成当初は賛同する者も多くて勢力が大きかった。
しかし、抗議活動に反する者は全て運営の手先だという主張を始めてからは、急速に先鋭化。
しだいに世間から嘲笑のまなざしで見られるようになっていったという。
昔はトレセンを取り囲むほどの規模であったといわれるが、
今ではまともに抗議活動をしているのはSくらいという現状だ。

Aは、そんな単身で厩舎前で抗議活動を行うSを無視するように、
速足で青鹿毛を引きながら厩舎に戻っていった。
あの手の抗議活動には一切関わらないのが最善の策だ。
Aは経験から知っているのである。

Aが厩舎に戻っていく中、「運営の手下め!」といういつもの怒鳴り声が突如として止んだ。
おそらく、Gの雇った警備員達にSが連行されたのであろう。
それと同時に、厩舎内の人々がやれやれといった表情を見せる。

きっと、彼はまた謹慎処分を受けることになるのであろう。
A氏はそう思いながら、馬を引く力を少しだけ緩め、歩みを遅めた。


こうして、Aが青鹿毛を引き連れて馬房の近くまで戻ってきたとき、
Aに向かって一人の女性が駆け寄ってきた。
薄いピンク色の服の上に薄い黄土色がかったエプロンを着ている人物、川村千夏であった。

川村という姓からもわかると思うが、千夏は厩舎管理を独占している川村グループの一族だ。
どうやっているのかは謎に包まれているが、
その身一つで厩舎内の全て馬と厩務員を監督している凄腕と評判の厩務員である。

青鹿毛の手入れにとりかかろうとしていたAは、その千夏が駆け寄ってきたことで動揺した。
全競走馬と厩務員の管理をしている千夏が駆け寄ってくる時は、
馬に良くない事が起きた兆候であると相場が決まっているためだ。

まさか、今引いている青鹿毛に歩様に乱れでも確認したのであろうか。
最悪の事態が頭をよぎったA氏は、不安そうな表情を浮かべながらその場に固まった。

Aに駆け寄ってきた千夏は、深刻な面持ちであった。
それは、まるで今から最悪な事態についてお知らせするといわんばかりである。
Aは少々身構えた。

もし、馬が故障なんてことになれば、馬主のTすけさんに何といわれるか分かったものじゃない。
Aの内心は穏やかではない。
それを察してか、Aに引かれている青鹿毛も若干不機嫌な様子であった。

そして、少し息を整えてから、千夏はAの横にいる青鹿毛を指さして一言だけ言った。
「その馬の名前が・・・、ロバタローに決まりました」。

第2幕 ロバタローと決意


「その馬の名前が・・・、ロバタローに決まりました」。

最悪の事態に対して身構えていたAは、千夏の言葉を聞いて安心した。
だが、同時にAは信じられないといった心境に変わっていった。

青鹿毛の馬の名が、ロバタロー。
Aは自身が引いている青鹿毛をひとたび見ては、少しばかり考え込んだ。

たしかに、青鹿毛は頑丈な体を持ち、気性が悪いわけではないが人の言うことを聞かないところがある。
その意味では、たしかにロバに似ているところがあるといえばあるだろう。
しかし、500キロを優に超す馬体とそこから繰り出される迫力のある走りは、
どこからどう見てもロバのイメージとはかけ離れているものである。
ロバタローという馬名にどうして決まったのか、Aには皆目見当もつかなかった。

Aが困惑しながら考え込んでいるでいる中、千夏は申し訳なさそうな様子で佇んでいた。
その素振りは、命名を止めようとしたんですがと暗に言ってるようであった。

言うまでもないが、競走馬は馬主の所有物であり、他の誰のものでもない。
私的所有権が確立しているこの世では、所有権は不可侵の権利である。
所有者たる馬主が名前を授けたというのであれば、
よほどのことがない限り、他人はそれに口出しすることは許されない。
馬主がロバタローといったのであれば、青鹿毛はその日からはロバタロー以外の何者でもなくなるのだ。


自分がこれから担当する馬に予期せぬ馬名がつけられたことで、Aは軽く落ち込んだ。
GⅠ級の逸材と呼ばれた馬の名前がロバ。
その現実を受け入れられないまま、Aはロバタローを馬房に戻す作業に取り掛かった。

だが、ロバタローの手入れを進めていく中、Aは馬名についての考えを改めていった。

思ってみれば、歴代の活躍馬の馬名もそうかっこいいものではない。
Aは改めて思った。

シンボリルドルフやナリタブライアンといった歴代三冠馬の名前も、
考えて見れば冠名に人名を足しただけのものである。
かつての桜花賞馬のレッツゴードンキなんかも、英語で見ると「それ行け、ロバ」という馬名だ。
ドンキホーテはDon KihoteではなくDon Quijoteであるのだから、
Donkiと略してしまえばロバとしか受け止められないためである。

でも、これらの馬名にはどこかカッコよさを感じる。
では、何がこれらの馬名をかっこよく見せているのであろう。
Aはさらに考え続けた。

そして、Aはある種の結論を得た。
馬名をかっこよくする要素、それは実績に他ならない。
他の馬より強くて結果も残した。
だからこそ、馬名も馬の強さにつられてカッコよく感じるわけである。
馬は馬名で走るわけではない、馬が馬名を左右するのだ。

それならば、ロバタローにもまだチャンスは残されている。
ロバタローを馬房に戻しながら、Aは思った。

素質的にGⅠで勝負になることは間違いない。
それならば、レースでの活躍で世間を黙らせればいいだけだ。

Aがロバタローという馬名をようやく受け入れつつあったとき、
当のロバタローは悲しげな様子で馬房の中に入っていった。
やはり、馬自身も名前がいまいちなことを察しているのであろうか。
Aは少しばかり同情するような目でロバタローを見つめながら、馬房の扉を閉めた。

一方、当のロバタローは、カラになったカイバ桶をじっと見つめていた。

第3幕 名誉挽回の時


ロバタローと命名されてから数か月、噂の青鹿毛馬は競馬ファンのおもちゃとなっていた。
ロバと名のついた黒くて大きな馬が、調教で迫力のある走りを披露する。
多くの競馬ファンは、その馬名と馬のミスマッチっぷりをネタにして遊んでいたのだ。

おまけに、あまりの調教の良さに担当調教師Bが漏らした一言もネタを加速させた。
とある日の朝、注目馬を追っていた競伝スポーツの記者に対し、
調教師Bは「別の生き物のようだ」と思わず発言。
他の馬に対するコメントと同じ要領で、想像以上に素質があることを表現しようとしたのであった。
  
もっとも、普通の馬に対してのコメントなら真意が伝わるが、
Bが絶賛したのはよりにもよってロバタローであった。
当然、ロバに対する「別の生き物」発言がネタにされないわけもなく、 
翌日より別の生き物とロバをかけたネタが競馬ファンの間に広がってしまったのであった。


しかし、そのようなネタにされる日々もついに終わる時がやってきた。
年も明けて3歳になったロバタローが、ようやくデビューの時を迎えるからだ。

デビュー戦を衝撃的な内容で勝利さえすれば、
ロバタローはネタ馬から一転してスターホースと世間に認知されるようになる。
ロバタローを担当し続けていたスタッフ一同は、
待ち焦がれていた名誉挽回の日が訪れたことに喜びを感じていた。

もはや、デビュー戦で負けることなどハナから考えてはいない。
確実にGⅠまでは行ける。
ロバタローは、スタッフにそれほどまでの自信を感じさせてくれる馬であったのだ。


だが、彼らはまだ知らなかったのだ。
アスコットブロックの競馬界には、神と呼ばれし伝説の馬主が君臨していることを。
Pという名の絶望が存在していることを・・・。


続きはアスコット劇場で!


※この記事はフィクションです。
 実在の人物や団体やゲームなどとは関係ありません。

※最近、競伝内でロバタローなる謎の単語でショートストーリを
 作るのが流行っていたらしいので、ためしに便乗してみただけです。



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Re: NoTitle 

> とくすけ さん

なるほど…、目標はあくまでもオープン勝利(そこから海外遠征で世界制圧)というわけですねw
  • #194 馬主のようでそうでない人 
  • URL 
  • 2015.12/01 02:05 
  •  ▲EntryTop 

Re: NoTitle 

> 名駿司 さん

続きとは書いているものの、元々単発ネタの予定であるため、もうネタがないのです。

それにしても、Pという絶望は本当に被せにいこうとしていたのですねw
  • #193 馬主のようでそうでない人 
  • URL 
  • 2015.12/01 02:04 
  •  ▲EntryTop 

NoTitle 

ちょwww

めっさ面白かったですがハードル上げすぎですwww(゜-゜)
目標はあくまでもオープン勝利ですよ…?w^^;

Sさんは実は(たぶん)一度も絡まれた事ないすね^^;
うちのIN時間が早朝・深夜が多いのと中山には出没してないせいじゃ
ないでしょうか…^^;
BCでレース出した事ないですしね うち^^;(招待レース除く)

NoTitle 

最高です!!!
思わずアンコールをw
続きも楽しみにしていますねー^^

デビュー戦にPという絶望が被せようとした幕間劇はナイショですw
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