リアル競馬ネタ

圧勝した馬は、招かれざる馬!?

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レースに出走登録し、登録したレースでゴール板を先頭で駆け抜ける。
そして結果が確定された瞬間、その馬はレースに勝ったことになる。
それは常に変わらない競馬の常識だ。

しかし、もしこの常識が打ち壊されるかもしれないとしたらどうなるだろうか。

まさかそんなことが競馬で起こるわけが・・・と大抵の人は考えるであろう。
しかし、そのまさかである。
なんと、結果が確定した後にもかかわらず、勝利が取り消されるかもしれない出来事が起きてしまったのだ。

その問題の出来事は、11月8日にイギリスのWincanton競馬場の第5レースBadger Ales Trophyで発生した。
ハンデ競走だけあって出走頭数は18頭と多い中、
競走馬達は約5140mの障害(ハードル)レースに挑んだ後に起こったハプニングだった。

レースは2頭が落馬し7頭が競走を途中棄権する中9頭が完走。
そして、完走組の中でもThe Young Masterはただ一頭大きく抜け出し、
後続に7馬身差をつけて悠々とゴール板の前を通過した。
まさしく文句なしの完勝である。ここまでは・・・。

レース後は特に問題もなくレースが確定し、掛け金が払い戻された。
もはやこの時点では、大抵の人は次のレースのことを考えていたことであろう。
しかし、問題はここから明らかになっていくのである。

残りの2レースが消化され全てのレースが確定した後、競馬場は混乱に包まれた。
それもそのはず、すべてのレースの結果が確定した段階で審議が発生したのだ。
しかも驚くべきことに、その対象は最終レースから2つも前のレースである
第5レースBadger Ales Trophyであったのだ。
これは驚かないほうがおかしいといえるであろう。
ともあれ、これによって競馬界の常識が打ち破られるかもしれない事例に発展することになった。

全レースが確定している段階で問題になることなどないように思えるが、
実はこれまで全ての関係者やファンが見逃してしまっていたことがあったのだ。

なんと、 勝ち馬The Young Masterが招かれざる馬 であったのだ。

問題のBadger Ales TrophyにNoviceの馬が登録するには、
過去障害戦を3走以上経験していなければならない。
しかし、このThe Young Masterという馬はNoviceクラスであるにもかかわらず
障害戦を2走しか経験していない状況でレースに出走していたのだ。

すなわち、本来なら登録もできないはずの馬が、
なぜか幾重ものチェックを潜り抜けレースに出走できてしまったのである。
そうはいえども、もしこの馬が馬群に沈んでいれば特に何も問題がなくことが進んだであろう。
しかし、後続に7馬身差もつけての完勝といった勝ち方を見せてしまったがために、
この問題はさらにややこしいことになったのだ。

そもそも、本来は存在しない1着馬がいなければ、2着の馬が1着になれる可能性があったといえる。
それゆえ、1着馬を失格にすることが公正だと判断することもできるだろう。
一方、7馬身もの大差をつけた馬の勝利を簡単に取り消していいかといえば、
それには疑問が残るといえるであろう。
問題の責任は、出走資格を満たしていないことに気が付かなかった調教師だけでなく、
同様に気が付かなかった主催者側にもある。
主催者側のミスが招いた事態が影響して馬1頭の勝ちと賞金が消えたら、それはそれで大問題だ。
現に、この問題を扱っている記事のコメント欄などでも様々な意見が噴出している。

そんなこんなで、こんな世にも奇妙な競馬界の常識を打ち破るようなケースは、
現在BHA(英国競馬協会)の手によって引き続き審議されている。
現時点ではどちらに転ぶかわからないが、どんな結果になったとしても大反響を呼ぶことになるであろう。


○参考
BHA "BHA TO INVESTIGATE MASTER VICTORY"
Racing Post "BHA probe winner in Badger Ales farce"
BBC Sport "Badger Ales Trophy: Winner The Young Master under investigation"
theguardian "The Young Master’s Badger Ales Trophy victory could be declared void"
sportinglife (着順表


○参考2

欧州障害戦のおおざっぱなレース分類

参考:RACEBOOKSONLINE.com

Bumper Race障害競走馬による平地競走
Hurdle Raceハードル戦、障害物はペラペラで馬が踏み倒すこともできる
Chase Raceチェイス戦、障害物が本格的でハードル戦よりも高難度


基本的に障害競走馬はBumperからHurdle、そしてChaseへと出世していく。
そして、ハードル及びチェイスでこれら3つの分類のレースがある。

Novice Race未勝利、ただし勝利を挙げてもシーズン終わりまではこのクラスで走ることができる
Handicap Raceハンデ戦、頭数が多く集まりやすく、賭けでは高い人気を誇る
Graded Race定量の重賞


なお、バンパー、ハードル、チェイスはそれぞれ別々のレース体系とみなされる。
ゆえに、ハードルでいくら勝利を重ねても、チェイスではNovice扱いのままである。

今回問題になったレースはチェイスのハンデ戦で、
問題の馬はチェイスデビューしてまだ2走しかしていなかったNoviceの馬であった。


○追記(11/14)

BHAによる審議の結果、問題の馬The Young Masterは失格となり勝利が取り消された。
なお、調教師は250ポンドの罰金を課された。

一方、記事のコメント欄を見る限りこの決定をよく思っていないファンも一定数存在している模様。
同日にWetherby競馬場のいくつかのレースで距離間違いが発覚したこともあり、
ルールに厳格に基づいてこれが失格になるならば、
距離が間違っているレースも全部不成立にならないのかといったコメントが出たりしている。

参考:Racing Post "The Young Master loses Wincanton race"


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Re: NoTitle 

> ほそさん

さらにレースで得たレーティングは取り消されなかったために、
次走以降はハンデ戦で斤量が多く積まれることになるというおまけつきですw
  • #117 馬主のようでそうでない人 
  • URL 
  • 2014.11/19 18:45 
  •  ▲EntryTop 

NoTitle 

疑惑の馬は失格で調教師に罰金ですか・・・・・・。

それを見過ごした競馬会の方が問題だと思います(笑)。

海外はそんな雑なんですかね(笑)。
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