2022/04/01

あのラコステやユニクロに起用されたことで知られる有名デザイナーの
クリストフ・ルメール氏が、
クリストフ・ルメール騎手を近いうちに訴訟する見込みであることが、2022年4月1日、
AFP社を初めとした複数のフランスのメディアの報道から明らかとなった。
報道によると、訴訟のきっかけとなったのは、騎手のルメール氏が展開すると発表した
新ストリートウェアブランドの
「CL by C.ルメール」とのこと。
デザイナーのルメール氏側は、商品のコンセプトに模倣点が見られるだけでなく、
自らがファッションの世界で築き上げた「ルメール」というブランドにルメール騎手が
ただ乗りしている、と非難しているとのこと。
この主張に対してルメール騎手側は、デザインとは神が作りし美を見出す作業であり、
各々が見出したものに多少の類似点があるのは自然なことであると反論。
また、ブランド価値へのただ乗りという批判に対しても、日本とフランスの2ヶ国の競馬を中心に
自身が残してきた大きな実績と、それによって築き上げた名声が価値を創造しているのであり、
同姓同名のデザイナーがいるということは1種の笑い話にする程度の影響しかない、と一蹴している。
デザイナーのルメール氏はかつてはワニ(ラコステ)の人で、今はユニクロの人。
一方でルメール騎手の方はウマの人。
日本の競馬ファンからすればルメールといえば騎手の方を連想する程であり、
両者を混同する可能性はほぼなくて問題が無いだろう、と法律に詳しいL氏は語る。
識者の間では、ルメール氏がルメール騎手を訴えるのは無理筋であるとの認識が主流だ。
その一方で、訴訟をするという姿勢をあえてみせることに別の狙いがあると考える者もいる。
現在、フランス競馬においては、関係者23人の逮捕を伴う
大規模なドーピング調査が進行中であり、
一般的な大衆の間で競馬に対する印象は良くないものとなっている。
そのため、デザイナーのルメール氏側は、そのマイナスイメージがつきまとうことを危惧し、
先んじてルメール騎手との距離を取る方向に動いたのではないかというのだ。
もっとも、フランスのメディアによると、当のルメール氏はこの件に関して詳細なコメントを
避けているとのことであり、真の狙いが分かるのは当分先になりそうだ。
ルメール騎手の方は一連の訴訟に係る報道を受け、非常に残念に思っていると心情を明かした。
その一方で、模倣点が見られるという指摘があることに対し、僕のデザインが
あのルメールさんから見ても高いレベルで洗練されていると認められた、と
あくまでコメントを好意的に捉える姿勢でいるとの冗談を交える余裕もみせた。
いつか問題が解決し、ルメール×ルメールコラボを実現する日がくることを願っている、と
彼は落ち着いた様子でインタビューを締めくくった。